スポーツに笑顔は必要?笑顔とパフォーマンスの関係性
こんにちは、福岡伸哉です。
よくスポーツでプレーをするときに笑顔でやる方がパフォーマンスが上がると聞いたことありませんか?
しかし、実際にプレー中に笑顔を見せたら監督、コーチにやる気がないと怒られたりするなど、どっちなの?と思った経験もあるかもしれません。
笑顔とスポーツパフォーマンスの関係性については曖昧な部分があると思いますので、今日はそんな疑問に答えていこうと思います。
本記事を読むことで、笑顔とスポーツパフォーマンスの関係性や笑顔でプレーすることの本当の効果がわかるようになります。
記事の信憑性
それでは、さっそく見ていきましょう。
笑顔とスポーツとの歴史
今でこそ、スポーツ界では笑顔でプレーしている選手の姿が増えましたが、昭和の時代では今とは全く違う環境でした。
試合中に少しでも笑顔を見せたものなら「真剣勝負の中で歯を見せるヤツがいるかー」と怒鳴られるほど。
確かに昔のスポ根アニメと言われる巨人の星やアタックナンバーワンで笑顔のシーンはほとんどありません。
そこから平成に入り、スポーツ科学の発展によりスポーツが好きになることが一番の上達の近道だと言う考え方に変わってきました。
アニメでもキャプテン翼やスラムダンクなどそのスポーツが大好きな主人公が描かれるようになりました。
このように笑顔とスポーツとの関係性は時代と共に捉え方が変わってきたという歴史があります。
笑顔とパフォーマンスの関係性
では、実際、笑顔がスポーツパフォーマンスにどう影響を与えるのかを考えていきたいと思います。
100m走と投球スピードは上がる!?
あるTVの企画で、笑顔のときと真剣な顔のとき、それぞれで100m走のタイムとピッチングの球速を記録した実験がありました。
結果として、100m走では笑顔のときに13人中7人のタイムが平均0.18秒縮まり、ピッチングでもやはり笑顔のときに9人の球速が平均12キロも速くなったという結果でした。
さらに選手たちからも、「笑顔のほうが力まずに動けるから走りやすい」「フォームがダイナミックになるのを感じた」などの声が挙がったといいます。
TVの企画という点が信憑性に欠ける点ですが、おもしろい結果だとは思います。ただ、対象者の競技レベルによっては結果が変わりそうだなと思うところですね。
筋発揮は上がらない!?
違う研究では、ウエイトマシーンを利用して笑顔で最大筋力を測定した結果、笑顔ありと笑顔なしで優位な変化はなく、むしろ種目によっては筋力が低下したものもあったという結果でした。
この研究ではレッグカールやレッグプレスに関して重い重量を挙げられる傾向がみられ、逆にベンチプレスやレッグエクステンションでは重い重量を挙げることができない傾向がみられたという内容です。
これもおもしろい結果だと思います。
では、なぜ部位によって筋発揮に違いが出るのか、追研究に期待したいなと思います。
緊張の緩和
笑顔が緊張の緩和に繋がることは研究でも言われていますし、スポーツ界のみならず様々な場面で知られていると思います。
また緊張の緩和だけでなく、感情のコントロールにも有効と言われているので、試合中にイライラして集中できないときなどに笑顔になることは効果的なようです。
笑顔=パフォーマンスを上げるわけではない
上記の情報を踏まえて考えると、「笑顔がアスリートのパフォーマンスを上げる」と結論づけるのは難しいと思っています。
国籍や性別、競技レベルによっても異なる部分がありますし、特に競技種目によっても大きく変わる気がします。
例えば、先ほどお伝えしたウエイトリフティングの様な身体を興奮させて臨む競技で笑顔というのは不向きですし、野球のピンチの場面でマウンドに集まってみんなで笑顔になるのは効果がありそうですよね。
「笑顔=パフォーマンスUP」ではなく、あくまでも「笑顔=平常心を取り戻す」と考える方が自然だと思います。
日頃から笑顔を取り入れる方がいい
笑顔になることで緊張の緩和や感情のコントロールには良い効果があるのですが、突然試合の時だけ無理矢理、笑顔を作っても効果は半減すると思います。
練習の時から笑うことを意識的に取り入れることで、チームのコミュニケーション力を伸ばし、ピンチの時などにもお互いに励ますといったポジティブな相互作用が期待され、結果的に勝利に繋がると考えられる。
まとめ
本記事では、笑顔とスポーツパフォーマンス関係性や笑顔でプレーすることの本当の効果についてお伝えしました。
笑顔でプレーするというのは勝ちたいと思えば思うほど簡単なようで難しい部分もあると思います。
ただ、笑顔にはプレーに行き詰った中で余裕を取り戻したり、 余裕を生み出したりする原動力になる可能性も考えられます。
常に笑顔でいる必要はありませんが、笑顔をスポーツ場面でうまく利用することが大切だと思います。
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